金属スクラップ図鑑

1号銅線(ピカ線、光特号銅線)とは?

1号銅線(ピカ線、光特号銅線)とは?
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1号銅線(ピカ線、光特号銅線)とは?

ピカ線は、一号銅線、特一号銅線、光特号銅線、ピカ銅、ヒカリ線とも呼ばれ、以下の特徴があります。

  • 電気工事関係に使用するCV線やIV線の皮を剥離した銅線
  • 何本かの銅線をより合わせていて、その1本の断面が1.3mm以上あるもの
  • 銅の純度が高いため高価での買取が可能
  • 細物、毛線のピカ線は減額になる
  • 錫(スズ)メッキのあるピカ線は減額になる
  • 酸化して黒ずんでいるピカ線、緑青が付着しているピカ線は、二号銅(普通一号銅)扱いになる
  • 不純物が多い場合や焼いたもの、劣化の大きなものは、下銅(げどう)扱いになる
  • 圧着端子が混ざっている場合は減額になる
  • 変色、腐食しているものは評価が下がる

1号銅線と2号銅線の違い

以下は、1号銅線と2号銅線の主な違いです。

1号銅線(光特号銅線、ピカ線)
  • 断面が1.3mm以上の銅線
  • くすみ、酸化、黒化、亜鉛、錫(スズ)引き、不純物がない
2号銅線(旧1号銅線、焼1号銅線)
  • 断面が0.35mm~1.3mmの銅線
  • くすみ、酸化、黒化、亜鉛、錫(スズ)引き、不純物がみられる

1号銅線の買取価格

2023年5月調べ

買取価格 社名 所在地
1,200円/kg(税込) 木村金属株式会社 大阪府
1,170円/kg(税込) 株式会社森資源 長野県
1,100円/kg(税込) 株式会社JANK 東京都
1,100円/kg(税込) 株式会社糸島産業 福岡県

参考 1号銅線が劣化してしまう理由

1号銅線が劣化すると、「焼1号銅線」や「2号銅線」として減額になってしまいます。

銅線が劣化する主な原因は、酸化作用によるものです。

酸素と水分が銅に接触すると、表面に酸化皮膜が形成されます。

この酸化皮膜は銅を保護する一方で、時間の経過とともに厚くなり、緑青(あおさぎ)と呼ばれる緑色の錆びが生じることがあります。

この緑青は、酸化皮膜の一部であり、銅を保護する役割を持っていますが、美観を損ねたり、表面が剥がれたりすることがあります。

また、銅線は腐食しやすく、酸やアルカリなどの化学物質によっても劣化します。

これらの化学物質は、銅の表面に吸着して反応を引き起こし、表面を腐食させます。

さらに、銅は熱や摩擦にも弱いため、高温や機械的なストレスが加わると変形や劣化が生じることがあります。

参考 1号銅線の保管方法

1号銅線を保管する際には、劣化を遅らせるためにいくつかの方法があります。

まず、湿気や水分を避けることが重要です。

銅は湿気に弱く、水分があると酸化が進んでしまいます。

銅線を保管する場所は、乾燥していて通気性が良く、湿気の少ない場所が望ましいです。

また、銅線を保管する際には、酸化を防ぐために防錆剤を使用することも有効です。

さらに、銅線を保管する際には、直射日光を避けることも大切です。

銅は紫外線によっても劣化するため、直射日光が当たらない暗い場所に保管するようにしましょう。

参考 1号銅線の相場

銅の取引価格は、世界的な需要と供給のバランスや市場の変化、または需給の変化、投機的な資金の流入や流出、通貨の価値などの要因によって影響を受けており、常に変動しています。以下に、近年の銅の取引価格の推移と現在の価格について解説します。

2021年の初めには、COVID-19の影響によって需要が低迷し、銅の価格は1ポンドあたり約$2.50から$2.75程度で推移していました。しかし、その後の需要の回復や中国などの景気回復に伴い、銅の価格は上昇し、2021年5月には1ポンドあたり約$4.70に達しました。その後も、需給のバランスが維持され、2021年12月には1ポンドあたり約$4.40に落ち着きました。

2022年に入ると、銅価格は一時的に下落し、2022年3月には1ポンドあたり約$3.90になりましたが、その後は再び上昇傾向を示しています。現在(2023年5月9日時点)、銅の取引価格は1ポンドあたり約$4.80から$5.00程度で推移しています。

銅の価格は国際市場での取引価格であり、日々の為替相場によって円換算すると金額が変動します。例えば、2023年5月9日時点で1キログラムの銅の価格が約$10から$12だとすると、円換算すると約1,100円から1,320円程度に相当します。

ただし、銅の取引は1ポンド単位で行われることが多く、1ポンドは約0.4536キログラムに相当します。したがって、1ポンドあたりの銅の価格を円換算する場合、上記の数値を0.4536で乗算することで算出することができます。

以上のように、銅の取引価格は常に変動しており、現在の価格は日々の需給バランスや市場の変化によって影響を受けています。また、金額を円換算する場合には、日々の為替相場にも注意する必要があります。

参考 銅線はどこで使われている?

銅線は、電気通信、電力伝送、電子機器、建設、自動車産業、医療、宇宙開発など、様々な分野で広く使われています。銅線は、その高い導電性、耐腐食性、可塑性、耐熱性、そして加工性などの優れた物理的特性によって、多くの用途に適しています。

例えば、建設業界では、銅線は配電用として使われています。家庭やオフィスの壁に埋め込まれた電気配線の多くは、銅線が使用されています。これは、銅が高い導電性を持ち、電力を簡単に伝えることができるためです。また、銅線は耐久性が高く、環境にも優しいため、長期的な使用に耐えることができます。

さらに、自動車産業でも、銅線は欠かせない素材です。自動車には多くの電気部品が搭載されており、その多くは銅線が使用されています。エンジンルームには、電気的な回路の配線があります。また、ヘッドライトやテールライト、エアコン、オーディオシステムなど、車のさまざまな部分にも銅線が使われています。

これらの例から分かるように、銅線は多くの分野で広く使用されており、現代社会において不可欠な素材の一つです。

参考 銅の特徴

銅(どう、Copper)は、元素記号Cuで表され、原子番号29の金属元素です。銅は、紀元前9000年頃から人類によって使用されており、最も古い金属の一つとされています。

銅の特徴としては、比較的軟らかい金属であり、赤褐色の色をしています。電気と熱を非常に良く伝える性質を持っており、電気の導体としても熱伝導体としても非常に優れています。また、銅は空気中に長時間晒されることにより、表面に緑色の酸化被膜を形成します。

銅は非常に豊富な地殻元素であり、世界中で採掘されています。銅は、様々な用途に使用されています。電気配線や電子機器、建築材料、配管、加工品、貨幣、装飾品など、多岐に渡る製品に使用されています。

他の金属と比較すると、銅は比較的柔らかい金属であり、加工性が高いという特徴があります。また、鉄やアルミニウムなどに比べて錆びにくく、化学的にも安定しています。さらに、銅は非常に優れた導電性を持ち、高温や低温にも強いため、電気配線や電子機器に広く使用されています。

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